あまり聞きなれない言葉かもしれませんが、
この"開く"、"張る"、"足"と書いて「開張足」とは、快適な歩行や足の健康にとって大切なキーワードです。
一般的ではない言葉ですが、近年この開張足の方が特に女性を中心にとても多く、
現代病の一つと言っても過言ではありません。
今回はこの「開張足」についてお話をしましょう。
下記の「3つのアーチのお話」の中で、横アーチ(メタタザールアーチ)のことについて触れたことがあります。
足の親指の付け根から小指の付け根までのゆるやかな盛り上り(アーチ)のことで
「土踏まず」を縦と考えると横に位置することから「横アーチ」と呼ばれています。
開張足とはこの横アーチが下がって落ちている状態のことを言います。
例えて言うならば、横アーチの偏平足ということになります。
「それなら土踏まずが無いのだから疲れやすいと言うことですか?」
と聞いていたお客様もいらっしゃいました。
そんな時は「いや、いや!そんな簡単なものではないですよ!」
と軽い脅し(笑)を入れながら「開張足とは!?」についてご説明する機会も本当に多くなってきました。
裏を返せばそれほど開張足またはその予備軍がとても多いということになります。
では開張足はなぜ起こるのでしょうか?
原因は遺伝的要素や横アーチ部分の靱帯が弱い等あげられますが、
女性の場合はなんと言っても、高いヒールの靴を長時間履くことで、
本来は緩やかな山型になっている横アーチが、負荷などによりつぶれて伸びた状態になり、平らになってしまいます。
そして開張足は足裏のタコやマメ、さらに放っておけば外反母趾の原因にもなる実は注意すべき深刻な状態なのです。
そこでみなさん自分の横アーチの状態をチェックしてみて下さい。
つま先の裏(中足骨部)の皮膚が硬化してタコ、マメなどができている。
立っている時につま先の裏(中足骨部)に痛みを感じる。
足の横幅が広がって買う靴のサイズが以前より大きくなった。
これらの条件が揃っている方は開張足の可能性が高いと言えます。
お客様にそのようなお話をすると自覚症状のある方は
「どうすれば治るのですか?」「どんな靴を履けば良いのですか?」
という質問を頂きますが、本来硬いはずの骨(骨格)が変形してしまった訳ですからそう簡単には治りません。
しかし、「開張足」を改善したいとお考えの方はこんな方法をお試し下さい。
まず、下がってしまった横アーチをできるだけ正常な状態に近づけるために、
横アーチの補正パッドやパッド付きインソールを靴に装着します。
そして、横アーチを常に歩行時や立っている時にしっかりと保ち、
またアーチが下がってしまっているためにかかる骨の負担や痛みをクッションで和らげます。
もちろん、横アーチパッド付きのコンフォートシューズやウォーキングシューズであればパッドの必要はありません。
何気ないことですが下がった横アーチを常に正常な状態に保つということが大切です。
また、開張足の方の足指はその機能や筋力が低下していて、なかなか思い通りに動きません。
そこでお風呂上りなどに足の指を閉じたり開いたりする運動や、
足の指でグー、チョキ、パーとじゃんけんをして弱った靱帯を強化することで横アーチが形成されるようになります。
個人差はありますが、上記のような方法である程度アーチが蘇生する人もいます。
もちろん本来の健康的な横アーチの状態に戻らないケースもあるのですが、
最低限「これ以上悪くしない」「外反母趾にならない様に注意する」
ということを考えれば、根気よく続けた方が良いでしょう。
「開張足」を知らない人や自覚症状の無い人はとても多く存在します。
ある意味で残念なことですが、現状を見ている限り、"開く"、"張る"、"足"と書いて
「開張足」という単語が一般的な言葉になる日もそう遠いことではないと思います。
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