革靴のつま先を鏡の様に鋭く光らせる。
靴用の油性ワックスを革に丁寧に塗り込みながら
磨き上げる特殊な技術である。
その鏡にように反射する光沢感から鏡面磨きと呼ばれ、
英語ではハイシャインという。
靴磨きブームの中で、この技術が注目されている。

鏡面磨きにはある程度の知識と技術が必要である。
しかしながら、仕上がりのレベルの差は別にして、
プロしかできないというものでもない。
ワックスの下地をしっかりと革の上に作ることができれば、
光沢はでる。
言い換えれば、下地作りが上手くいくか、
いかないかでその出来栄えが大きく変わるのである。

プライマーの特長は、柔らかさがあり塗り広げやすいこと。そして塗った後は素早く革の表面にその成分が定着することにある。だから失敗もしにくく最速で鏡面磨きの下地を安定させることが可能なのだ。

下地ができた後は、少し柔らかめの油性ワックスで水を使いながら布で馴らしていく。固いワックスでも問題はないが、柔らかめの方が厚塗りになりにくく、下地を崩しにくい。この状態になれば、より簡単に早く透明感のある光沢を出しやすくなるのだ。ぜひプライマーで世界最速で美しい鏡面磨きに挑戦してほしい。