Q.起毛皮革にはスエード、ヌバック、バックスキン等といった呼び方がありますが違いを教えてください。

A.実はご質問いただいた3つの単語以外にもベロアなどというのも存在します。
ベロアを含めて起毛皮革の違いについてご説明します。

まず大きく分けて起毛皮革は、スエードとヌバックに大別することができます。

スエードは皮革の裏側を意味します。
元々繊維状になっているので、ある程度毛足が長いのが特徴です。

ベロアはこのスエードがもう少し毛足が長くなったもののことです。

それほど大きな違いはありませんが日本ではスエードという言葉が一般的ですが、ドイツ等ではベロアの方が一般的に使われています。

革の裏側であるスエード、ベロアに対してヌバックは革の表面(表革・銀面)をバフして起毛したものを意味します。

元々スムースレザーである表革を削って起毛状にしていますので、毛足は短くベルベットのようにきれいに仕上がります。

このようにスエードとヌバックは同じ起毛皮革でも対極に位置する皮革なのです。

但しお手入れ方法はスエードもヌバックもほとんど変わりません。

最後にバックスキンですが、これは日本ならではの造語です。
元々英語でバックスキンとはBUCK SKINで【鹿皮】を意味します。
鹿皮ですので、もちろんスムースレザーもスエードもあります。
本来、鹿皮であるバックスキンがいつからかBACKSKIN

つまり、BACKの意味の【後ろ】が「裏」という意味に無理やり解釈されて裏革→スエードなどの総称になったと思われます。

お分かりいただけたでしょうか!ちょっとした豆知識でした。

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